高度経済成長時代に誕生した現代的悪質商法

高度経済成長時代に誕生した現代的悪質商法
毎日のように悪質商法被害がマスコミをにぎわせています。テレビのワイドショーなどでもしばしば取り上げられ、悪質商法の特集は高視聴率を上げているという。最近では、消費者を取り巻く悪質商法は、ごく日常的なメジャーなものになったように思われる。

このような現代的な悪質商法が社会問題となったのは、高度成長を迎えた1960年代のことである。だが、それ以前にも消費者問題は存在した。生活物資が消費者の必要なだけ供給されない、消費者に提供される商品の品質が悪すぎるから良質な商品を提供するべきだ、といった消費者問題は、敗戦後から深刻であった。敗戦直後には銀行が信頼されていなかったため、銀行に預金するのは危険だからと元本保証・高金利をうたい、庶民の現金を預かって夜逃げや倒産をしてしまうという「利殖商法」も多発した。また、1960年前後には、何の肉かわからない原材料で製造された「ニセ牛缶」が販売されていることが社会問題となり、商品選択のために製造表示が正しくされている必要があるから、適切な表示をさせるべきだといった製造表示をめぐる社会運動が盛り上がった。

その後高度経済成長を迎え、大量生産・大量販売・大量消費の時代に入ると、生産した商品を店頭に並べていれば売れた状況は変わりつつあり、店頭にこない消費者に対してどのように販売していくか、ということがテーマになった。スマートに表現すれば「消費者の眠っているニーズ」を掘り起こすにはどうすればよいか、ということが産業のテーマになった時代であった。